母が精神病院に保護入院してからちょうど1週間がたちました。
その間に2回ほど病院へ行き、入院手続きや相談員の方との面談などしました。
役所から限度額認定証も発行され、提出しました。
よくわかんないけど、これでびっくりするほど多額の請求はこないってことかな?
初めての体験ばかりですが、どれもこれもすべてが勉強になります。
経験こそが自分の財産になります、そう思うとすべてのことに感謝ができます。(ような気がする…てへ
母には1度だけ面会しましたが、すごい要求のオンパレードでした。
あれが足りない、これをしておいて、わあわあと。
そして昨日からは手紙のラッシュです。
母はもう耳がほとんど聞こえないのでテレカは使えず、また携帯電話は没収されているのでメールも打てないので、便箋と封筒と切手をおいてきました。
「何か用があったら書いてね」
渡したときは手紙なんか書かないと言っていましたが、昨日から続々と3通も届きました。
内容は、持ってきてほしいもののリストです。
ほとんどの内容がモノについてです。
まあ、すごいです。
剃刀やハンガー、鏡2つ、レッグウォーマー、ベスト、電池、ズボン、リュックサック、カーディガン、その他いろいろ。
剃刀なんて絶対ダメでしょ…精神病院なのに。
そもそも入院時に「持ち物はすべて持ち帰ってください」と言われて持ち帰ったものが、再度リストアップされているし。
とにかくモノに執着する人で、全部のモノが等しく大事で、でももう管理する能力がなくなってきているので、「あれを盗られた、あれがなくなった!」と毎日大騒ぎしていたのです。
病院になんか持って行って「ない、盗られた」と騒げば、病院の職員の方が迷惑するし、それでもその中の一部はあとから持って行って受付で渡してもらえるようにお願いしたのですが「先生から許可がおりたものだけ渡します」と言われ、全て母のもとへは渡ったというわけではないようです。
鏡もアウトっぽいです。
母は、あの何もない病室のベッドで日がな一日「あれがたりない、これもたりない」と考えてリストを作っているのでしょう。
その異常なモノに対する執着こそが病気なのにね。
顔に塗るお気に入りのクリームがリストにあったので、顔がつっぱるのはかわいそうかなと思い、ただそのクリームは高価で母がとても気にいってる商品なので持って行くと執着すると思い、せめてワセリンでもと「あの、ワセリンを送りますので渡してもらえますか?」と電話で聞いたのですが、もはやちょっとクレーマー家族扱いっぽく思われているようで、(母の要求で3度ほど差し入れしようとしたので)「必要なものはこちらから連絡します」とぴしゃっと言われてしまいました。
そう、母の言うことを聞いていると、私たち家族がいつもめんどくさいやつら扱いをされるのです。
ケアマネさんからは「さくらこさんと妹さんはお母さんの言うことを間に受けすぎです。正直がいいとは限りません。そういうのを馬鹿というのです。(馬鹿正直の意味)」とざくっと言われてしまいました。
もう、母の要求はスルーすることにしました。
面会も当分行きません。
火に油を注ぐことになるからです。
そう、母の要求をかなえたり、面会して愚痴を聞いたりすることは、母の執着の燃料となるのです。
わたしたちに会うと、また要求が1つかなうと次!となり、錯乱します。
せっかく入院して、モノがない情報がない生活をして、雑念を払い妄想を止めようとしているのに、燃料をくべたらなんにもなりませんよね。
手紙は妹宛に来ているのですが、今週末には絶対に来るようにということ、手紙が届いているのかとても心配だということなどが、取り乱した様子でなぐり書きされていました。
今週末行かなかったら、自分の置かれた状況をはっきりと理解するでしょう。
「なんで来ないの!娘たちにだまされた!ひどいじゃないの!私を見捨てるのね!」
そして本領発揮しそうです。
この1週間は、入院騒ぎのショックで結構おとなしかったらしく、もともと人前では様子をする性格でもあるので、このまま何事もなかったかのように退院するのかと思うくらいでしたが、やはり本性が出てきたようです。
いや、そうでなければ入院した意味がありません。
ぜひいつもの調子で大暴れして、そこを診ていただいてしっかりと治療していただきたいです。
治療というより、鎮静という感じになるのかもしれませんが。
母は今年80歳です。
父は86歳でなくなりましたが、最後は母とそっくりでした。
いや、母が父とそっくりなのか、とにかく似た者夫婦です。
父も最後は精神病院でなくなりました。
最後の3カ月の乱心ぶりは、今でも親戚じゅうの語り草となっています。
ということは…
まあ、先のことはわかりませんね。
もう、何があっても覚悟はできています。
母はおそらくもう、病院を出て自立した生活をすることはできないでしょう。
さくらこたちはそんな母を影で支えることしかできないけれど、最後まで見届けるのが最後の親孝行です。
とりあえず、今週末を乗り切る。
来週の騒ぎを(多分)、また、報告します。
ではまたね!